介護職に人気の資格・福祉住環境コーディネーター。通信教育講座や通学などで勉強する人も多いですが、「独学」では取得が難しいのでしょうか?
答えは、独学でもじゅうぶんに可能です。ただし2級、3級ともに合格率は50%を下回ることもあり、ラクに取れる資格というわけではありません。とくに介護職が働きながら独学で取るとなれば、ポイントを押さえて効率良く勉強することが必要です。
このコラムでは2級、3級の試験のポイントや、勉強のコツ、さらに独学におすすめのテキストもご紹介します。
自分のペースで勉強を進められる独学のメリットを生かして、最短距離で合格を目指していきましょう!
福祉住環境コーディネーターの試験傾向
福祉住環境コーディネーターは、東京商工会議所が認定する民間の検定資格です。
試験は年に2回。同じ日の午前に3級、午後に2級の試験が実施されるので、1日で両方を受験して、一度に2つの級を取得することも可能です。
回答方法はマークシート方式で、4つか5つの選択肢から正しいものか間違っているものを1つ選ぶ形式がほとんど。まれに9つのうちから4つを選ぶ場合もあります。3級も2級も100点満点中70点以上がとれれば合格です。
公式テキストを基本に出題されるので、問題文も選択肢も、テキストで一度は読んだことがあるはず。ただ長い文章が多く、そのなかの一ヵ所だけ間違った言葉や数字に変えたり、順番を変えてあります。
ポイントになるのは、具体的な数字や仕事の流れについて、きちんと記憶しているかどうか。あわてずしっかりと設問を読み、細かい数字までよく見て解いていきましょう。
3級の出題分野は
3級の試験は、福祉と住環境についての基礎知識を確認する入門テストといった位置づけ。ユニバーサルデザインなどの用語や、制度の内容を正確に覚えるようにすれば点数につながります。
日頃からなじんでいる福祉・介護の分野は頭に入って来やすいものですが、安全・快適な住まいづくりやまちづくりといった住環境に関する内容は、慣れないうちはちょっと戸惑うかもしれません。
部屋の間口の寸法や手すりの高さなど、数字もよく登場します。しっかり理解していきましょう。
2級の出題分野は
2級の試験問題は、3級のテキスト内容をより深め、実践的にした内容になります。住環境整備に加え、相談援助の進め方や、福祉用具についてなど、出題範囲も拡大。
そのほか3級との大きな違いは「コーディネーターの役割」に必要な知識が問われるところです。福祉住環境コーディネーターは、医療職、住宅施工事業者など、いろいろな人と関わって情報収集や調整をする仕事。スムーズに連携できるように、建築用語などの専門知識を身につけるのも目的です。
独学で合格するための効率的な勉強方法
仕事から帰って一息ついてしまうと、あらためて勉強を始めるのはおっくうになるものです。
時間がなくても効率的に勉強する方法のポイントは、テキストを丸暗記するよりもまず「過去問を解いて問題に慣れること」。
問題を解いていくうちに、間違うところや理解が足りないところがわかってきます。その部分に狙いを定めて、公式テキストで学習するようにすればムダがありません。
たくさん過去問を「解いて、覚える」方法を続けていると、よく出題される問題に気がつきます。その問題の内容を重点的に理解すると、確実に答えられる問題の数が増えて、点数アップにつながりやすくなりますよ。
福祉住環境コーディネーターを独学で取るおすすめ勉強法、後半は